【実態を説明】内装施工管理の仕事内容(後編)

  • 2025年3月3日
  • 2025年3月3日
  • 経験
  • 104View
  • 0件

内装施工管理の仕事内容の中後編です。

前編はこちらより⇒【実態を説明】内装施工管理の仕事内容(前編)

中編はこちらより⇒【実態を説明】内装施工管理の仕事内容(中編)

6.竣工検査と引渡

竣工と並行的に検査の日程を調整します。「誰向けの検査か?」という事が大事なポイントですが、「自社内」「施主」「諸官庁」と大きく3つに分けられますね。「自社内」は自分が主導して協力会社と行う検査ですが、大手だと社内の品質管理部にょうな部署が第三者的に検査を行うケースもあります。「諸官庁」は内装工事であればほぼ「消防検査」です。飲食店であれば「保健所検査」等もあります。これらは法適合しているかどうか(=利用者が安全に利用できるか)という観点で検査を行い、合格許可が出て初めて利用できる、という形になります。「施主検査」はそのまま施主の検査で、施主が望む仕上がりのクオリティや計画になっているか等をチェックしてもらいます。使い方がわかりにくい機器や家具等がある場合はこの時に「取扱説明」を兼ねて行う場合も多いです。検査の方法としては平面図とリストがセットになったようなフォーマットを用意して、指摘箇所を記録します。その後、いつまでに誰がどのように是正するかを決めて、リストを更新して関係者に展開して、必要に応じて施主に報告します。もちろん是正が無いに越したことはないですが、なかなかそうもいかない事も多く、施主に対しても下手に隠すよりは、きちんとチェックして、きちんと是正する事を報告する方が信頼も得られる場合が多いです。

7.竣工後の対応

お引渡しが終われば業務も完全に完了、となれば最善ですが、そうならないことも多いです。お引き渡し後に思わぬトラブルもありますので、「不具合がある」お施主に呼ばれて現地に行かなければならないこともままあります。その不具合の状況を確認して、原因を追究して、施工側に原因がある場合は無償で修理の対応をしなければなりません。よくある小さい話としては、家具の可動部の動きが悪い、とか、どこかにあたる、とかです。これらは金物の調整で良くなる場合が多いので、「申し訳ございません。修理しました。」で済みますが、一番厄介なのは木材の使い方や仕様環境による「そり等の変形、変色等」です。原因が特定しづらく、修理も困難で揉め事に発展しやすいです。そういった対応をより専門的な協力会社の人達と相談しながら、お客と円滑に物事を解決に進めていく、納得頂きつつ、自社の損害を抑えていき、信頼関係も構築していく、という事がお仕事です。時に展示会等にイベント等の仮設の仕事もやりましたが、イベント仮設の場合はそのイベントさえ終われば、撤去してしまうので、アフター不具合対応の必要もなく、とても良い仕事だな(笑)と思いました。

8.雑記

※上記もそうですがここから特に筆者の主観が強くなりますので踏まえてお読みください。
内装施工管理の仕事につくにあたって思う事をいくつか記載致します。まずお給料ですが、大手で元請けでお仕事されてるような会社は公務員(都庁職員・県庁職員)よりやや高い印象です。それは施工管理であっても営業や設計でもです。但し、基本給が高いのか、何やらの手当で手取りをカバーしているのかはその会社によるところかと思います。一方、下請け系の会社は公務員(都庁職員・県庁職員)より低いか同等程度かと思います。個人的な考えとしては分離発注している下請けの方が業務量が多いと思いますが、請負金額はどうしても小さくなりますので、上手く利益を出す仕組みを構築している会社でないと給与面は厳しいように思います。最近はどこも人手不足と聞きますから、ある程度技術のある人は元請けでも下請けでも引く手数多かと思われます。

業務の大変さとしては元請けと下請けでかなり異なるので注意が必要です。元請けは主に施主の対応がメインで現場は大枠の仕切りと推進、という事になるかと思います。下請け施工管理が分離発注してそれぞれの工種毎(例えば木工事、塗装工事、ガラス工事、金物工事等)に理解する必要があります。またそれぞれの職人と現場でコミュニケーション取る必要がありますので、いわゆるモノづくりや現場の技術的な深さや面白みは下請けの方があるように思います。ただしんどいことも多く、下請けを続けていると元請けが魅力的に見えてきたりもするので悩ましいです。
私の経験上、下請けが元請けに転職しても通用しますが、元請けから下請けに転職すると通用しにくいです。もちろん個人の資質や経緯にもよります。多くの場合、下請けから元請けに行く場合キャリアアップ的に転職しますが、元請けから下請けにいくと都落ちな感じで、かつ、下請けの業務内容を軽視していく場合が多いからだと思います。ですのできちんと理解して転職する分にはそのような事もないとは思います。

私のお伝え出来そうな、「内装施工管理の仕事」と「元請けと下請けの違い」については以上です。就職先を選ぶ際の参考になれば幸いです。

アイキャッチ_内装施工管理_仕事内容(後編)
最新情報をチェックしよう!